カンパニーマン
- 出版社/メーカー: ショウゲート
- 発売日: 2005/07/06
- メディア: DVD
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CUBEの監督ヴィンチェンゾ・ナタリのその後を追ってみようと思い、まずは二作目の「カンパニーマン」*1。
やはりCUBEを思わせる、幾何学的で非常に美しいセットに目を奪われる作品。人工的な無味無臭の建物が整然と並んだ町の描写から始まり、ものすご〜く回りくどい大仰なやり方でまぶたを見開かせる、時計仕掛けのオレンジばりの洗脳装置や、今時そりゃないだろってレベルのサイバーな衣装に身を包んだ謎の人物だとか、まあ魅せる魅せる。それだけで大分楽しみました。
内容は実に手の込んだサスペンスで、ドンデン返しの醍醐味を十分に味わえます。実はCUBEって後で考えると意外と大味なストーリーなんですが(そこが良いところだね)、こちらはきちんと筋を追って考えていかないと何がなんだか分からなくなる程の、複雑な階層を成しています。複雑すぎて笑えるぐらい。
結局何だったのかよく分からない部分もあったんですが、伏線は基本的に回収されるし、教科書通りの優良サスペンスの体を成しながら、しかし力押しとも言える凄まじい「俺がお前で、お前が俺で」的な展開に圧倒されて、仕事の手を休めてしまったので、残念ながら仕事向きではなかったです!