16ブロック

製作がソニーピクチャーズだし、全く期待しないで観ていたんですが、これがなかなかの良作。俺やっぱブルース・ウィリスの事好きなんだなと、改めて気づいた(禿げ方とその諦め方がマイケル・スタイプに似てるし)。

悪徳警官が絡んだ事件の重要な証人を、裁判所までの16ブロック護送するという任務の最中に狙われるブルースとモスデフ(あの、ラッパーのな)。追っ手をなんとかやり過ごしていくうちに、二人の間に友情が芽生えるというストーリーなんですが、これって初代ダイハード*1の裏テーマじゃないですか。「ダイハード4.0」が初代のアクションの旨味を抽出した成功例だとしたら、この作品は友情物語としての側面にスポットを当てた作品だと言えるんじゃないでしょうかね。

ブルースは酒に溺れるダメな親父を好演しています。アクション部分は実に地味な印象ですが、ハッとさせられる展開含め、実に良く出来た娯楽作でした。あと特筆すべきは、監督が「リーサル・ウェポン」のリチャード・ドナー。当時、「ダイハード」と「リーサルウェポン」ってハリウッドアクション大作の二大裏看板(表はシュワ先生とスタローンの諸作ね)であったわけですから、非常に感慨深いものがあります。

*1:そして後の続編にも少なからず継承される