KOHEI JAPAN / Family

Family

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KOHEI JAPANのファーストアルバムはまさに衝撃だったが、セカンドはそうでもなかった。メローイエローもセカンド以降、イマイチ上がり切らない調子だったので、メジャーデビュー作となる今作も、然程期待していなかった(けれども、wktkの心は忘れない)のだが、これが予想を遥かに裏切る出来で、久しぶりに買ったJ-Hiphopのアルバムながら、これはヒッジョーに感慨深い盤となった。色んな業も詰っているし。

いつから「家族愛を歌うラッパー」になったんだ…と事前の展開に唖然としていた(けれども、なにやらET-KINGやらがヒットするようなご時世、そっちで勝負するのも分からなくはない、会社の方針)けれども、中身はいつものKOHEI節で全くもって安心。タイトルチューンから、ラスト、ボーナストラックとなった過去の名曲、というかKOHEI JAPANを代表する楽曲「もしも子供が出来たなら…(feat. DJ Mitsu the Beats)」まで、一貫していつものKOHEi JAPAN、されど子持ち。例の人生吐露に「息子」と「嫁」が加わっただけ、という安心ブランド。唐突にファムファタールネタもぶっ込んで来たり、それは果たして良いのか!?

今回は、ギミックに富んだフロウというよりも、老練渋めのラップが目立つ中、トラックは「入魂」という二文字の空けて見える出来で、好きなレコード流してみました〜的な甘さが無く、ファーストに近いプロダクション。二枚組で、過去のフューチャリング曲のMIXCDも付いてくるので、実に満足です。